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安保法制の感想

安保法制が参院委員会を通過、参院本会議も間もなく通過することでしょう。
しかし、良識の府だと自認する参院における採決があのざま、では何とも残念でなりません。

私の立場は、基本的には安保法案は違憲であり、廃案するべきという立場です。
これは、安保政策の立場を云々するまでもなく、明確であると考えています。

立場としては次の立場があるでしょう。
  1. 集団的自衛権の行使容認、法案合憲(=現政権と同じ立場)
  2. 集団的自衛権の行使容認、法案違憲
  3. 集団的自衛権の行使反対、法案違憲(=これで法案合憲はないはず)
私は3.の立場に近いですが、集団的自衛権の行使の問題は、議論が深くなされるべきとの立場ですので、2.に近い3.というのが正確なところです。
まず、集団的自衛権とはなにか、を明らかにする必要があります。
集団的自衛権自体は、国連憲章51条において初めて明らかにされた権利であって、これに基づく相互安全保障の仕組みが、NATOやワルシャワ条約機構として成立してきました。
法的性格については、国際司法裁判所の1986年ニカラグア事件判決によって明定されました。
集団的自衛権は、武力攻撃を受けている当事国ではなく、武力攻撃を受けている当事国以外の第三国における権利であり、その講師は自由とされ、第三国は援助を義務づけられることはありません。
行使の要件としては、行使の必要性、均衡性(ここまでは個別的自衛権の行使においても要件とされる)に加えて、当事国による武力攻撃を受けた旨の表明及び当事国からの援助要請があって、はじめて行使の要件が満たされるということになります。
なお、ここにいう武力攻撃の程度も明定され、正規軍による越境軍事攻撃かそれに匹敵するほどの武力勢力による攻撃・派遣などを要件としていて、単なる正規軍による越境や正規軍に匹敵しない単なる私人による武力行為の黙認などは、集団的自衛権の行使を認められないとしています。(要するに個別的自衛権での対処に留めることが必要。)

事例に当てはめると、日本の領土(領海領空含む。)内であれば、個別的自衛権による対応となり、安保法案の成否とは無関係に対応すればいいこととなります。
また、ホルムズ海峡での攻撃云々については、一義的には当該領土を持つ国の主権問題であって、日本が対処できることは限られます。当該国において攻撃された表明及び日本に対する援助要請があれば、集団的自衛権の問題にはなりえますので、安保法案の問題となります。
アメリカ艦船に邦人が乗船している際における公海上において攻撃された際の対応としても、一義的にはアメリカの主権問題となり、アメリカによる攻撃された表明及び日本に対する援助要請があれば、集団的自衛権の問題にはなりえます。(実際問題としては、アメリカが攻撃を受けている状況下で日本が何ができるのか、疑問ではありますが。。。)

他方、憲法論を考えると、論理的に違憲であることは明白であろうと思っています。
憲法9条論からすれば、国家の権利である自衛権は国際法上において、個別的自衛権と集団的自衛権が認められているところ、国家固有の権利として個別的自衛権は判例法理上も認められているところであり、これを違憲とすることは難しいところであろうかと思います。自己の存立を脅かす状況下にあるわけですから、今まさにナイフで刺される可能性のある状況で反撃を禁じられることはない、ということになります。他方、集団的自衛権については、国際法上の権利であっても、それを憲法においては行使を禁じているという解釈が圧倒的多数であろうかと思います。これは、憲法学者の90%以上が違憲とする根底にある解釈論です。
国際法上で認められた権利を行使できないのはオカシイ、という意見もありますが、それは憲法を改正すればいいだけの話であって、憲法を改正せずに行使を容認することは違憲であろうということです。
これらは現行憲法を前提とする限りは、解釈上、動かしがたいところであろうと思います。

とすると、集団的自衛権でなければ対応できない場面において、
  1. 集団的自衛権を行使するべきか否か、の議論
  2. 必要であるとして、範囲を限定することの要否の議論
の段階を踏んだうえで、行使するとなれば、憲法を改正することで国民の支持を取り付ける必要があるだろうと考えます。
これらのステップを一切合切すっ飛ばしてしまい、両方の議論を共に首相諮問機関で済ませてしまっている点で、現行の安保法案には賛成しがたい思っています。

集団的自衛権の行使の是非自体は、非常に難しい判断であろうと思います。
アメリカとの関係、外交上の問題点、個別的自衛権で対処できない事態への対応の方法の議論など、多方面の議論を積み重ねる必要があり、一国会のみで決めるべき話でもなく、また、それを争点とした衆院選挙が行われるべき問題だと思います。
| 政治経済 | 17:36 | comments(0) | - |
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